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尿膜管遺残(膿瘍)手術の入院記録

今回は「とある方」の入院記を掲載します。

主観も多く含まれているので参考になるかどうか分かりませんが、良かったらどうぞ参考にしてくださいw

かなりの長文になります。

尿膜管遺残(膿瘍)とは

アイススケーターの羽生結弦選手で一躍有名になった尿膜管遺残症ですが実は昔からあった病気です。

人には誰にでもおへそがありますが、おへそと膀胱には尿膜管という管がついています。本来は退化してゆくので身体への影響はありませんが、なんらかの理由で残る(遺残)することがあります。

そうすると尿膜管に細菌が入ると炎症を起こして膿を生じさせることがあります。これが尿膜管遺残による膿瘍です。治療方法は膿を排出することと、原因となっている尿膜管を手術で取り除くことです。

発症してから入院まで

私のケースでは原因は度重なる疲れによる免疫低下です。

ちょうどその時期に仕事上のストレスを抱えて心身ともに限界に達したと思った時でした。ある日突然おへそから膿のようなものが出てシャツが汚れているのを感じました。

その時は原因が分からなかったのしばらく放っておきました。すると2~3週間ほどした時に38℃の高熱が出てくるようになって病院へ行くと即入院となりました。最初に入院した科は外科です。

長かった入院期間

忘れもしない入院期間は64日間です。尿膜管遺残でなぜこれほど入院期間が長くなったかというと私のケースでは尿膜管が膿瘍を引き起こしていたからです。

炎症を起こして膿が生じると直ぐには手術はできません。まず炎症を点滴で抑えて引かせてから膿を抜き取る手術をします。

なおかつ2回目の手術を終えてから切ったお腹がなかなか閉じずに時間がかかったのも大きな要因です。入院期間が長かったデメリットは社会から隔絶されたような気持ちになったことで、メリット(?)は入院保険が多めに支払われたことです。

第一回目の手術

1回目の手術前に万が一膀胱にがんがないか確かめるために膀胱鏡検査を受けました。これが半端なく痛かったのを今でも覚えています。

それを終えると外科の先生による手術を受けました。手術は下半身麻酔で最初は尿膜管に生じた膿の除去です。手術に1時間半位はかかったと思います。

なぜこの時に1回で全てを終えられなかったのかは今でも謎ですが、1回目はとにかく膿の除去のみで終わりました。

第二回目の手術

その後はなぜか外科→泌尿器科へと診療科が移り主治医も変更しました。今回は泌尿器科の部長さんが担当医です。

1回目の手術を終えてから2週間ほどして2回目の手術を受けました。今回は完全に尿膜管を除去する手術です。全身麻酔で行い確か3時間くらいはかかったと思います。

お腹が閉じない事件

手術後は経過も比較的良好だったのですが一つだけ大きな問題がありました。それはおへその周りを大きめに除去したので切ったお腹が閉じなかったことです。

2週間しても依然としてお腹が閉じず困惑していたのですが、主治医は「盛り上がってケロイド状になるけれど自然に閉じるのを待ちましょう」との回答。

しかしそれでは外見にも大きな影響を及ぼすので、若い別の先生に何とか縫い直してもらえないかお願いしたところ、処置室で再び縫い直してもらいました。

その結果お腹がちゃんとつながって抜糸することができました。しかしお腹の下の層(筋膜)は糸を取らずに残したままとなりました。10年以上経過しましたが、今も特に問題は生じていません。

入院生活

入院生活は楽しくもありませんでしたが辛くもありませんでした。

先生も看護師さんも比較的親切でコミュニケーションはまあまあでした。今まで二ヶ月も長い期間入院したことがなかったので社会から完全に隔離されたような気持ちがしました。

一つだけ良かったことといえば暇を持て余していたので本を多く読むことができたのと物事を十分に考えることができたことです。この点だけは今後の自分の成長にもつながりました。

尿膜管遺残はそもそも内蔵疾患ではないので体力も十分にありましたし基本的には元気でした。3度の入院食を食べるのと売店でお菓子を買うのが唯一の楽しみで、しょっちゅうチョコレートばかり食べていました。

家族とは離れて住んでいたので何度かお見舞いに来てくれたのですが、基本的には自分で自分のことをしなくてはなりませんでした。

一日の中で一番大きな日課が洗濯です。屋上フロアにあるランドリーに行って洗濯と乾燥機をかけるのに随分時間がかかりました。

屋上から外を見ながら自由に生活できることのありがたさを噛みしめました。退院できた時の外の空気が何よりも美味しかったです。何だか受刑者が出所後娑婆の空気を吸った時のような気持ちでした。(犯罪歴はありませんが・・)

かかった費用

期間は60日ですが3ヶ月に渡り入院していました。国民健康保険の高額医療費制度があったので月ごとの上限が9万円以下ほどでした。

それに加えて食事や洗濯代、その他雑費などです。退院後はお見舞いに来てくださった方々へのお礼もしたので大まかですが、30万円以上はかかったと思います。あと、その期間は仕事ができなかったので約3ヶ月分は無給でした。

保険が下りた

家族が加入してくれていた県民共済のお陰で保険金が支払われました。安めのプランでしたが64日も入院したので約250,000円ほど保険金をいただくことができました。当時はまだ若かったですが健康なうちに医療保険に加入することの大切さを身をもって味わいました。

以前を振り返って・・

尿膜管遺残症(膿瘍)を患ったのは今から十年以上前のことです。若かれし頃の何とかではありませんが、色々と反省点があることに気が付かされます。

まず一番の反省点は仕事に夢中になるあまりに自分の健康を顧みなかったことです。自分の出来る範囲を超えた事をしようとすると必ず何らかの代償が伴うことを身をもって体験しました。

これは今でも気をつけていることです。

もうひとつの点は病院の選択を間違えたことです。当時は仕事の関係で東京を離れて地方で生活していました。尿膜管遺残症を発症した時にとある地方の総合病院で治療(手術)を受けたのですが、様々な点で正直東京の大病院とは違うことを実感させられました。

◆いわゆる医療格差というものです

私の場合は東京が実家だったので、体調が悪くなって病院で診断が下りた時点で帰省して東京の大きな病院で治療を受ければ良かったと今になって後悔しています。

一つだけプラスになったのは、若くして入院の経験をしたことで健康に対する意識が高まったことです。

もちろん今も健康の観点からして理想的な生活をしているとは言えませんが「できるだけ健康でいたい」との思いで毎日暮らしているのでいくらかは自分にとってプラスになっているはずです。

ちなみに尿膜管遺残症は一過性なのでその後随分時間が経過していますが、今は全く健康には影響を及ぼしていません。
<おわり>
 
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