膝の触診

医師による診察の際には問診に加えて視診と触診も同時に行います。実は患者さんが診察室に入ってきた時点で既に医師は視診を始めており、歩き方や杖の有無、O脚の度合いなどを確認しています。

ベッドに仰向けになった状態で視診・触診を行います。

視診で確認する点

視診では文字通り医師が患者さんの膝を見て状態を確認します。医師はO脚の度合いや歩き方などで病状の度合いを図ることができます。

視覚から得られる他の情報としては膝に水が溜まっていないか(関節水症)目に見える骨の変形や皮膚の色、出血の有無などを見ます。さらに健康な部分の脚と比較して膝の形状も確認します。

触診では具体的に膝の状態を見極める

医師が触診によって得られる情報は膝の状態を確認する重要な要素の一つとなります。膝と周辺を触ることでどの程度水がたまっているかどうかや膝に手を当てながら曲げ伸ばしをすることで音がするかどうか確認します。

膝を伸ばしたり曲げたりしてながら可動域を見たり、膝に外・内側、そして前後に力を加えることで靭帯の緩みや痛みがないかが分かります。

来院される方の多くが特定の膝の動きに対して痛みの反応があります。上手な医師ほどできるだけ患者さんに負担をかけさせない様に痛みを誘発させます。

さらに圧痛点(痛みを感じる箇所)を探します。膝やその周辺を押してみてどの部分がどの程度痛むかによって状態を見極めます。

視診をする際に適した服装とは?

視診と触診の内容から分かるように直接膝を見て触る必要があるのでハーフパンツなどがあると便利です。病院によっては診察用の物が用意されていたり着替える場所があります。

しかし病院の規模によっては備え付けられていない所もあるでしょう。触診では仰向けになった状態で膝を曲げ伸ばしするため、スカートでの診察は適しません。

この点は事前に病院に連絡をして確認しておくと良いでしょう。