医師に相談

膝の痛みとうつ病にはどのような関連性があるのでしょうか。もちろん医学的には直接の関連はありませんが、うつ病になりやすい環境を作り上げる点においては注意が必要です。

膝の痛みが孤立化させる原因となる

中高年の時期から変形性膝関節症が進行してゆくと徐々に活動が制限されてゆきます。最初はスポーツを諦めていた程度だったのが庭の草いじりや買い物まで行けなくなることもあります。

これは実際にあり得るケースなのですが、外に出る機会が減ると活動しなくなるだけでなく人と接する機会も極端に減ってゆきます。

人によっては家族で旅行や買い物に出かける機会や友人と会うのも「自分が行くと周りに迷惑をかけるから」と思いがちになり、自分から遠慮してしまうことがあります。

こうなると「生きがい」そのものが無くなって家にこもりがちになり、うつ病を発病する恐れもあります。

もちろん家で一人でも楽しめる高齢者の方もおられますし、ネットを使えばいくらでも外部とのコミュニケーションを保つことはできるのですが、環境の要因としては見過ごせません。

周囲のケアや理解は必要

ひざの痛みや変形を単なる「老化」と捉えてしまい、重度になるまで病院に行かないのは孤立しやすい環境を作り上げます。それで周囲の家族によるケアは必須です。

高齢の家族が「膝が痛い」と言い出したら早い段階で整形外科を受診されることをおすすめします。なおかつ運動療法も行えるよう見守り、相応の筋力を維持できるよう援助する必要があります。

年配の方ほど周囲に気を使い遠慮してしまう傾向があるので、家族は状況を上手に見極めてできるだけ外に連れ出すのを助けたり積極的な見方ができるよう努めます。

ひざの痛みも早期発見と運動療法で生活を楽しめる程度に維持することができます。もちろん本人の努力次第ですが、周囲の理解や励ましが力になることは間違いありません。