【人工関節の模型】
膝の人工関節はずっと使えるのでしょうか?
◆耐用年数は15~20年と言われています
ひざ関節症の症状が既に後期で一定期間保存療法を試みても十分な効果が得られず、なおかつ日常生活に大きな支障を及ぼしている場合には手術療法を検討します。
手術療法は大きく分けて3種類ありますが人工関節置換手術を行なうことで痛みの元を取り除くことができます。膝関節の可動域が狭まったり激しい動きはできなくなるものの、満足度の高い手術療法の一つです。
人工関節はいつまでも使えるものではなく耐用年数が限られています。一般的に言われているのは15~20年です。これは生活の仕方やその後の筋肉の度合いなどが影響してくるのです。
平均寿命と耐用年数の兼ね合いの問題
現在の日本の医学では65~70歳くらいの方が人工関節手術の適応範囲内だと言われています。これは人工関節の耐用年数と人の平均寿命の兼ね合いで計算されています。
一般的に再手術の方が一回目の手術よりも難しいと言われているので、現状ではできるだけ一回の手術で済ませるという考え方があります。それで平均寿命と耐用年数を計算して手術を検討するのです。
ただしアメリカではこれよりも若い世代の方でも人工関節の手術に踏み切る方もいるようなので、地域それぞれの考え方や価値観が大きく関係しているのだと言えるでしょう。
もし今後人工関節の手術を検討しているのであれば、耐用年数との兼ね合いや再手術の必要性などを主治医と納得のゆくまで話し合いましょう。