偽痛風は急激な痛みや関節炎、発熱を引き起こすことがある疾患で、膝や肩や股関節などの大きな関節の部分に起こるのが特徴です。痛風のように主に男性に発症するものではなく男女ともにみられます。

痛風の場合は膝の関節内に尿酸の結晶がたまって痛みを引き起こしますが、偽痛風の場合はピロリン酸カルシウムが半月板や滑膜の表面に付着することで痛みの原因となります。

偽痛風の原因と診断、治療法

原因は高齢による肝機能の低下です。ピロリン酸が肝臓で分解されないと血中のカルシウムと結合してピロリン酸カルシウムが造り出されます。しかし身体は異物とみなすので白血球が攻撃を開始して激痛の原因になるのです。

症状は痛風と似ているものの血液検査による尿酸値は正常のままなので痛風との区別をつけることができます。X線検査をすると半月板や関節内に石灰化が見られるので偽痛風を特定することができます。

顕微鏡を使うとピロリン酸カルシウムを確認することができます。ちなみに偽痛風は関節軟骨石灰化症とも呼ばれます。

今のところ偽痛風に対する治療法は特に存在しないので消炎剤を用いて痛みを抑えます。一般的には一週間前後で痛みが治まるとされています。

注意が必要 なのは痛風や膝のリウマチで病院にかかっている方の場合です。痛みと発熱という症状は痛風やリウマチとも似ていますが対処法は異なります。

膝に特定の症状が出たならば自分で判断するのではなく早めに医師に相談して原因を見極めてもらうことが必要です。先に挙げた方法で偽痛風の診断を下すことができます。

変形性ひざ関節症を患っている方は半月板や関節内の石灰化によって症状が悪化することもあるで、引き続き医師の指導により治療を進めてゆきます。