半月板というのは膝関節内の関節軟骨との間にあって衝撃を吸収するクッションのような役割をする組織です。しかしハードなスポーツや交通事故などで損傷しやすい部分の一つでもあります。

ジャンプして着地する時に大きな力がかかったり、膝を強くひねったりした時に損傷することがあります。

膝を酷使するスポーツに起こりがちなケガの一つで、サッカーやラグビー、バスケットボールやスキーなどの競技においては頻繁に起こるので、スポーツ選手のケガで聞くことが多いです。

特にプロリーグの中ではサッカーが盛んなので選手の「半月板損傷」というケガは頻繁に見られます。通常は自然治癒することはないので放っておくと痛みが強くなり、ひざくずれやロッキングを起こすようになります。

半月板を損傷した時の治療法

多くの場合は手術が必要ですが、裂けた部分は縫合したり切除したりして治療を行います。手術の方法は関節鏡を使っての施術なので膝への負担は他の手術よりも比較的軽いと言えます。

大抵は長くても一週間程度の入院期間で済ませることができます。

半月板を切除するということはそれだけ膝のクッションがなくなるので二次性の変形性ひざ関節症にかかりやすくなります。それで筋力を維持することで膝関節に余分な負担をかかることを抑え発症を遅らせることが必須です。

中高年者の場合 は加齢とともに半月板もそれなりに傷んでおり、変形性ひざ関節症の原因になることもあります。

半月板が関節内で削れていて、かけらが関節内で浮遊していると膝の炎症や関節水症(膝に水がたまる)原因にもなります。

運動療法を中心とした保存療法で膝の機能回復に努めます。しかし関節症が進行して膝関節の変形が見られ、なおかつ生活に大きな影響を及ぼしている場合には手術も検討します。