関節鏡視下手術とは内視鏡を使って膝の関節内部を確認しつつ、すり減った軟骨や半月板を除去して痛みの軽減を目的としたものです。変形性ひざ関節症の手術の中で一番身体への負担が少ない方法です。

手術の適応と方法について

手術は症状があまり進んでいない軽度か中程度の方が行えます。膝の痛みや状態が画像での診断(X線・MRI)と一致しており、膝のどちらかの側だけに症状が出ている患者さんが適応条件です。

膝の周囲2~3箇所におよそ1センチ程度の穴を開け、関節鏡で内部を見ながら手術器具で痛みの原因となっている部分を処置します。

変形性ひざ関節症の場合、半月板がすり減っていたり関節軟骨が毛羽立って痛みの原因となります。その部分を削り取り関節内に浮遊しているかけらを生理食塩水で洗い流します。

手術時間(1時間程度)や入院期間(1週間以下)が少なくて済むのと患者さんの身体への負担が他の手術と比べて小さいのが特徴です。

関節内にある毛羽立った部分をどの程度削り取って痛みが軽減されるかは人によっても異なります。医師の処置による程度も各判断に任されます。

他の2つの手術ほど大きな改善は見られないかもしれませんが、手術自体の負担が少ないので痛みの程度の応じて段階的に選択することのできる一つの方法です。