歯ブラシでプラークコントロール

健康な歯を末永く維持するためにプラクコントロールは欠かせません。

歯磨き粉のCMでよく聞く『プラーク』というのは歯や歯茎の境に付着した細菌の塊のことを指します。口から食物を摂り入れる過程でプラークが生じるのは避けられませんが、増殖させないよう食い止めるための工夫がプラークコントロールの基本的な概念です。

プラークコントロールをするための方法には何があるでしょうか。

簡単に解説してみましょう。

毎日の歯磨きをしっかり行うのが基本中の基本

歯周病にかかるかどうかは、どれだけきちんと毎日の口腔ケアをできるかどうかにかかっています。この点、毎日の歯磨きの習慣は欠かせません。

[参考情報] 歯の磨き残しを減らすブラッシングの方法

プラーク(細菌)の性質として、増殖するまでに24時間かかると言われています。つまり一日の中で一回でも入念に歯磨きをすればプラークの増殖を抑えることができるのです。

ほとんどの方は朝歯を磨いて仕事に行き、昼食後オフィスで軽く磨く程度だと思います。そうすると必然的に夜の就寝前が一番ていねいに歯を磨きやすい時間帯になります。

一日の終わりは疲れていて、歯を磨くことさえ面倒に感じることもありますが、できれば5分から10分くらいの時間をかけて完全にプラークを除去できるようなブラッシングが望ましいです。

毎日きちんと行うだけで、結果は大きく変わってきます。

しかし歯ブラシで単に磨いただけでは、どうしても磨き残しが出てしまいます。磨き残しをなくす上での必須ケアがデンタルフロスや歯間ブラシを使った口腔ケアです。

デンタルフロスや歯間ブラシを使った口腔ケア

いくらていねいに歯を磨いても、歯の隙間に付着した食べ物のカスは完全に取り除くことができません。それで歯磨き後にデンタルフロスを使って歯の間に挟まった汚れを除去します。

糸のタイプのフロスは両手中指に巻きつけてから両手の人差し指と親指でフロスをつまんで歯間に食い込ませてゆきます。慣れが必要ですが、指を使って糸を動かすので歯の間に届きやすいです。巻きつけた両方の指を使って、糸を歯の隙間と歯茎の境に軽く擦らせるのがコツです。

初心者の方でも使いやすいのは、デンタルフロス&ピックのタイプのものです。100均でも売られており手軽に購入できます。個人的な感想として、糸が張られている部分が若干長い方が使いやすいです。

ピックタイプの物だと奥歯の歯間を磨くのは難しいので、糸タイプの物を併用する必要があります。

◆必要に応じて歯間ブラシも使う
歯間ブラシは歯と歯の隙間、特に根元に付着した汚れを取り除くのに有効です。歯科ではブリッジを装着した方に対して歯間ブラシを使った口腔ケアを勧められます。

使い方は簡単、歯間ブラシを歯の隙間の根元部分にゆっくりと差し入れるだけです。汚れを効率よく取り除くために歯の隙間に見合った歯間ブラシを選ばなくてはなりません。

私は歯科医に「一番細いものを使用してください」と言われましたが、隙間は人それぞれです。歯間ブラシを差し入れた時にブラシが軽く当たる程度のものが適当です。

心配な方は一番小さいサイズのものを購入して、細過ぎたら1サイズ上の物を選べば心配ありません。

セルフケアと共に大切なのが歯科検診

きちんと歯を磨いてなおかつデンタルフロスや歯間ブラシで汚れを除去しても、残念ながら100%キレイにはなりません。自分の手で作業すると、どうしても幾らかプラークが残ってしまいます。

それで定期的(できれば半年、最低でも一年に1回)に歯科医で見てもらいつつ、歯垢除去してもらうのが一番確実です。自分でできるケアは最善を尽くしつつ、残りの部分は歯科医と連携するのがプラークコントロールの基本です。