基本的には温存する方向で行う
発症したら消炎鎮痛剤や筋弛緩剤を投与します。痛みがひどい時には神経ブロック注射を打ちます。重症の場合には原因となっている肋骨を除去する手術も検討されますが、まれなケースです。
治療としては温熱療法などを行い痛みを和らげてゆきます。女性で”なで肩・筋力が少ない”いわゆる「日本人女性」の体型の方は、症状にもよりますが、ストレッチや筋力トレーニングなどの運動療法も行います。
日常生活での注意点
胸郭出口症候群のテストで反応が出たような動作は控えたほうが良いでしょう。例えば腕を肩より上に上げるような作業は症状が出やすくなります。
主婦の方であれば、高いところを掃除したり物をとったりすることがありますが、できるだけ腕を高く挙げないために踏み台や小さめの脚立を使うことは有効です。
重いものを手に提げる動作も腕が下に引っ張られて負担になります。重いかばんや買い物袋を手に提げる動作も症状を引き起こす恐れがあります。
自分にとって負担に感じる動作を覚えておき、痛みを軽減できるよう代わりの方法を工夫して考えることが大切です。
日常では肩を温めたり、ストレッチや体操をして筋肉をほぐすことも役立ちます。