むち打ちになる方の原因として圧倒的に多いのが自動車での追突事故です。その中でも多いのが、赤信号で停車中に後続の走行している自動車に追突されるケースです。
このページでは追突事故のケースを元にメカニズムを解説します。
頭と胴体部分の急激なしなりがむち打ちとなる
追突事故のケースだと追突の衝撃で胴体部分は前に押し出されますが、頭は元ある位置にとどまろうとします。しかし反動で頭は前に押し出されて、この時に大きな力が首に加わるのです。
反対に追突してしまった場合や正面衝突の場合は追突事故とは逆の動きとなります。頭は前に押し出されますが、胴体は元の位置にとどまろうとします。その後反動で頭は後ろに振られるので、首に大きな力が加わります。
力の加わり具合について
追突された側がむち打ちになる場合:大きな力が加わってしまいます。なぜなら運転者は大きな衝撃が加わることを予測していないので、首には全く力が入っていない状態だからです。
追突してきた側の車のスピードにもよります。前方に車の存在を発見したけれど、停車しきれなかった場合のスピードと、衝突するまで気付かずに走行している時のスピードも異なります。
追突した側が鞭打ちになる場合:前方に車の存在を確認してブレーキをしたのと、そうでない場合には首が衝撃の準備をできるかどうかが異なります。
その他、横から突っ込まれる場合も首が横に振られてむち打ちになります。
これらの諸要素を勘案して追突時生じた力を見極めることができます。
むち打ちの被害は事細かく証拠に残しておく
例えば停車している時に相手がどの程度のスピードで追突してきたかを算定する際には警察が加害者に事情聴取するとともに道路のブレーキ痕を確認します。
その他は追突された車の損傷具合と被害者の性別や体格などを総合すると、むち打ちによる被害の概要が見えてきます。ただし人の体はそれぞれ異なるので軽度で済む人もいますし、一方重症化する人もいます。
被害者の受けた損害額をきちんと算出するのに重要なのが正確な診断です。首の専門医のいる病院へ行くことと、初期の段階でMRIも含めてきちんと証拠に残しておくとケガと回復過程を記録として留めやすくなります。