頚椎椎間板ヘルニア

ヘルニアって何ですか?

◆組織の中身が外に飛び出す症状です

首というのは1本の骨でできている訳ではなく、7つの頚椎から成り立ってます。頚椎と頚椎の間にクッションのようなものがありますが、それが頚椎椎間板と言います。

椎間板は水分に富んでおり、弾力性に満ちた組織です。中央に髄核があり、その周りを樹の幹のような繊維輪というもので囲まれています。

この組織のお陰で首が自由な動きをすることができます。その一方、20代になると老化が始まる組織でもあり、髄核の水分量も減り始めて周囲を囲む繊維輪にも亀裂や裂け目ができ始めます。

椎間板に強い力が加わった時に亀裂から組織の一部が飛び出てしまい、頚椎椎間板ヘルニアとなります。

ワンポイント解説

「ヘルニア」という言葉自体は体内の組織や臓器がとどまるべき場所から飛び出てしまった状態を指します。一般的にヘルニアと言うと腰椎椎間板ヘルニアを連想するので、首の場合には「頚椎椎間板ヘルニア」と言ったほうが聞く人には正しく伝わります。

なりやすい性別や年代

椎間板は老化が始まるのが非常に早い組織ですが、主に発症しやすい人のグループとして20~40代の男性を挙げることができます。

ヘルニアになったからと言っても必ず症状が出るというわけではなく、ヘルニアが神経や脊髄を刺激することによって様々な痛みをもたらす症状が出てきます。

私が通った整形外科の首の専門医によると頚椎椎間板ヘルニアを治す(悪化させない)ためには首の筋肉を鍛えるようにとアドバイスされました。(周囲の筋肉が首の安定性を増すのに役立つ)

この点からしても首周辺に十分の筋肉量が備わっているならば首にかかる負担を減らすことができ予防にもなります。他にも不自然な姿勢がヘルニアの原因にもなるので気をつけたいところです。