こちらの記事で体温を上げて免疫を高めるために筋肉をつける必要があることに触れました。その他、生活をどのように工夫して体温を上げられるでしょうか。
体温は免疫力と直接的な関係があります。いわゆる低体温の方で、平均的な体温(36.5度)よりも1度低いだけで免疫の主要な部分である白血球の働きが3割下がると言われています。体温は体全体の健康を左右すると言っても過言ではありません。
コツは特定のものだけを努力するのではなく、生活スタイル全体が体温を上げられるようにしなくてはなりません。一つでも「冷え」の原因につながるものがあると、なかなか体温は上がらないので気をつけたい点です。
一つ一つチェックしてみましょう。
体温を上げる生活のコツ
体温を上げるために筆頭に挙げたいのは「湯船に入る習慣を作る」ことです。生活が忙しいと、どうしても仕事から帰ってきてシャワーだけで済ませてしまうことがあるかもしれません。
湯船にじっくり浸かると身体全体の血流の働きが良くなり活性化されるだけでなく、身体全体を温める効果があります。熱すぎない程度のやや低めのお湯でじっくり浸かると身体の芯まで温まります。
特に仕事でストレスを感じたり疲れがひどい時には湯船にゆっくり浸かりましょう。入浴剤などを使うとリラックスもできるので、緊張して交感神経が優位になっている状態を戻す助けにもなります。
◆食べ物もよく選ぼう
身体を温める効果のある食べ物も積極的に取り入れましょう。例えば、冬の時期に出てくる旬の食べ物は冷えを改善する効果があります。味噌な納豆などの発酵食品も冷えを改善するのに役立ちますし、腸内環境を整えて免疫力アップにつながります。
私が特に好きなのは生姜湯です。注意したい点として、生の生姜だと逆に身体を冷やすこともあるので、熱を加えるのがコツです。はちみつを入れて飲むと身体も温まって元気も出てきます。
摂らないほうが望ましい食べ物?
代表的なものとして、添加物などの化学調味料、白砂糖が入ったケーキなどのデザートは身体を冷やすだけでなく栄養素とはなり得ないので、口当たりは良くても避けるべき食品です。
ファストフードや冷凍食品、甘い物などの類は「味は良い」ですが、身体のためにはならないのでできるだけ控えましょう。どうしても食べたくなる時のために、事前に置き換えられるものを考えておきましょう。ケーキが食べたくなったら果物にするなど、食べたい物→→置き換えるものをリストアップしておくと、コンビニを彷徨わずに済むでしょう。
喫煙は言うまでもありません。害になるので禁煙をしましょう。
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もちろんビールなどの冷たいお酒も身体を冷やします。
意外なのは、トマトやナスやきゅうりといった夏野菜です。夏の時期、クーラー病など冷えに悩まされてなければ、食べても問題ありません。しかしスーパに行くと四季に関係なく野菜は売られていますよね。もし夏の時期意外に夏野菜ばかり食べていると、身体は冷えるので旬の野菜を心がけて摂るようにしましょう。
生活スタイルの改善とともに漢方医にかかることもできる
生活スタイル全般を見直しても低体温が改善しない場合にはどうすれば良いでしょうか。甲状腺疾患による低体温の可能性を排除できるならば、体質改善として漢方にかかることもできます。
漢方医は診察を通じて、患者さんをそれぞれのタイプに分けてゆきます。身体が冷える方でもそれぞれタイプがあるので、タイプ別に漢方薬を処方してゆきます。
漢方は冷えの改善だけだなく、代謝の悪さから来るニキビなどの肌荒れを改善する効果もあります。冷えに悩まされている方は、きっと他の症状もあると思いますので、身体全体を整える助けになります。
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あくまでも漢方は体質改善が目的なので、西洋薬とは違いある程度の時間はかかります。しかし緩やかに体調を整えてゆくので、近年ますます受け入れられている方法です。興味のある方はお住いやオフィスの近くに漢方医がいるか調べてみましょう。