体温計

一般的に言って健康な方の平熱は36.5℃前後と言われています。

しかし女性の多くの方が「35度台が平熱」とおっしゃられるかもしれません。実は平熱が35度台だといわゆる「低体温」ということになります。。

体温が1度下がると免疫力も3割ほど低下するようなので健康にも大きな影響を及ぼします。なぜ低体温だと免疫力が下がるのでしょうか。原因と対処法を考えてみましょう。

体温が低いと血流が悪くなるのが原因

人は体温が高いと血流がスムーズになります。体中に血液が行き渡るので生きるために欠かせない栄養素や酸素を運搬しつつ老廃物も洗い流します。それと共に免疫に役立つ白血球も身体全体を行き巡ります。

血液、つまり白血球の巡りが良いと体内に産生された有害物質もすぐに取り除けます。しかし体温が低いと血流も滞りがちになるので、白血球が十分に攻撃を行えずに風邪をはじめとした様々な病気を引き起こしやすくなるわけです。

単純に、血流を改善するならば体温も上がりますが、ではどのようにして低体温の状態を改善することができるのでしょうか。

改善策を考える前に血流が滞りがちな原因を考えてみましょう。

筋肉量が十分にないと血流が滞る

低体温を引き起こす血流の悪さの原因の大半は「筋肉が十分にない」ことにあります。私の家族のそうですが、免疫が弱く低体温の人の代表例として華奢な体型の女性を挙げることができます。漢方で言うところの虚証のタイプの方です。

興味深い話として、今から一世代の人と現代人を比較するならば、昔の人のほうが体温が高かったそうです。大きな原因の一つとして科学技術の発展が挙げられます。

昔は掃除をするにしても、ほうきがけをしたり床を雑巾掛けしたり、実際に体を動かすことが多かったのですが、今は家電製品が発達してさほど体を動かさなくても良くなりました。ルンバなんか使っていると掃除自体もしなくなりますよね・・

仕事の形態も大きく変化を遂げました。現代は体を動かさないオフィスワークが中心となり、なおかつ通信技術も発達してオフィス内をあちこち行き巡らなくても連絡ができるようになりました。メール一つで用事が済むことが多くなりましたね。

便利な反面、一つ言えるのは現代人は総じて慢性的な運動不足に陥りがちだということです。運動しないと筋肉も付きませんし、身体も活性化しません。

では血流を促すためには、どんな運動がおすすめでしょうか。

ウォーキングや筋トレから始めよう

簡単に筋力アップできる方法の一つとして「ウォーキング」が挙げられます。とても簡単な方法ですが、第一段階として筋肉をつけて基礎代謝を活発にする有益な方法です。

仕事に行き帰りの経路を考えてみて少しでも体を動かす機会を捉えることはできるでしょうか。都市部にお住いの方であれば、バスや電車を一駅前で降りて歩くのはとても簡単な方法です。もちろん帰宅後ウォーキングをしても構いません。

[参考情報] おすすめ運動法:インターバル速歩

少し慣れてきたら部屋でできることとして筋トレやストレッチを習慣にしてみましょう。徐々に足腰が鍛えられてきたら休日に街なか散歩や軽い山歩き、自然の中を散策すると楽しみも広がります。好きな運動をしてもよいでしょう。

◆地方の車社会で生活している方へ
地方や田舎で暮らしている方だと、仕事も買い物も全て車になります。車は全天候型なので便利な反面、ドアtoドアが車の運転だけになり、生活の中でほとんど歩かないことが多くなります。

意外と都会よりも田舎の方のほうが運動不足になりがちなんです。しかし地方もそれなりにメリットがあります。それは自然が豊かということです。

都市部と違うのは車を少し走らせると自然に囲まれたエリア(田舎?)に行くことができます。空気もキレイで環境は最高なので、意識して軽く歩いたり運動する機会を持ちたいものです。

実際のところ、アウトドアや運動が好きな人のほうが概して健康を維持しやすいです。それで生活の中に「体を動かす楽しみ」を取り入れながら平均体温を上げられるよう努力すると長続きしやすいです。