レジンについての解説

ある日突然、歯のトラブルに見舞われることがあります。

食事後に歯が痒い感じがしたので、爪でコリコリしていたところ・・側面に装着していたコンポットレジンがパリッと剥がれてしまいました。再び付けることもできないので、残念ながらゴミ箱に・・

私の失敗談から、歯の側面にコンポジットレジンを使って修復した後の注意点を簡単に紹介したいと思います。

コンポジットレジンとは?

コンポジットレジンとは歯科医療用のプラスティック製のものです。虫歯の治療時には、まず黒くなっている部分を削ります。しかし削った歯の部分は再生してくる訳ではないので、空間になった部分を埋めなくてはなりません。

その際、患部を保護するために埋める「詰め物」として用います。虫歯の治療した部分が大きくなければ銀歯をかぶせることなく、コンポットレジンで治療が可能です。

別のケースとして加齢や歯周病を原因として歯茎が後退することがあります。虫歯の詰め物以外にも、歯茎がすり減った部分が知覚過敏になった時の対処法としても用いられます。今回のケースですね。

最大のメリットは健康保険がきくことです。国民保険だと三割負担で治療が可能なので、費用面でもさほど負担をかけることなく治療を行うことができます。[参考資料] 上下の歯をコンポジットレジン充填して知覚過敏を解消

注意点
上記の記事は平成27年時点の保険診療点数です。今後、保険点数は変更されるかもしれません。大まかな費用面での参考にされてください。

 
他にも使われている素材は樹脂なので、銀歯のように金属アレルギーの反応を心配する必要はありません。

保険診療内の治療ということで、医療用プラスティックとしての質は一般的レベルです。できるだけ歯の色に近づけたものとなっていますが、時間の経過とともに若干の変色は避けられません。(前歯の欠けた部分や虫歯を削った部分を補強するために、患者さんの歯の色とほぼ同じものを使うことも可能です。審美性は高いですが実費になります)

レジンは手軽にできる治療法と言えるのは確かですね。

コンポジットレジンの寿命は?

虫歯の治療でレジン充填をした場合の寿命が5年と言われているので、半年足らずではがれてしまうのは早過ぎるでしょう。一体何が問題だったのでしょうか?

今回のケースは知覚過敏の治療のため、虫歯のように歯に詰めるのではなく、歯の側面に装着した感じになりました。(歯茎が後退した空間の部分)

爪でカリカリした場所がちょうど歯茎とレジン充填した境目の部分だったので「テコの原理」が働いてポロッと取れてしまったのです。2~3ミリ程度の大きさの層がはがれました。(残念ながら再び接着することはできません)

自動車のタイヤのように平面にかかる圧力には対処できますが、側面は弱いですよね。レジンも同様で、歯の上下の面であれば寿命の期間使うことができますが、側面に装着した場合は長持ちしなさそうですね。

はがれたのは4箇所のうち一箇所だけなので、他の部分は気になっても爪で触らないようにしています。私と同様に、知覚過敏の治療でコンポジットレジン充填をした方は、くれぐれもお気をつけ下さい。

後日談:この記事を執筆している段階で下の歯に付けていたレジンが突然剥がれてしまいました。原因は『糸ようじ』です。側面に付けたレジンは強度が弱いのかもしれませんね・・

まとめとして

側面に装着したレジンは強度がないので、日常生活のちょっとした動作で剥がれてしまうことが少なくないようです。ブラッシングや歯間ケアもていねいに行えば寿命を伸ばすことができるかもしれません。

それでも取れてしまうようであれば、再び歯医者で装着するか放置するかの二択になります。人によっては知覚過敏がそれほど強くなければ、シュミテクトなど専用の歯磨き粉を使いつつ、冷たすぎる物を控えていればOKかもしませんね。