膝の痛みが取れたのは治ったのでしょうか?

◆運動療法でその状態を保つ必要があります

変形性ひざ関節症における痛みの原因は関節軟骨や半月板の磨り減りや変形などが関係しています。これらは皮膚と違って自然治癒することはありません。

極端な話、手術でもしない限りは現在の膝関節の状態が続きます。なぜその状態で「痛みが取れたので治った」と感じるのでしょうか。

一つの要因は投薬療法で痛みを抑えていることにあります。この場合は投薬を中止すると痛みが再び出るので「治った」ことにはなりません。

ひざ関節症における「治った」の定義

前述のとおり膝内部の状態にも要因がありますが、初期症状の場合体重の増加や脚の筋肉不足が原因で膝に過度の負担がかかることにより痛みが発生します。

この状態を解消するために運動療法やウエイトコントロールをすることによって膝の痛みを軽減させることは可能ですし、人によっては痛みがなくなったと感じる人もいます。

これは現在の膝関節内部の状態によっても異なります。しかし痛みにさほど悩まされることなく日常生活や自分の趣味を行えるレベルになったならば「治った」と言っても差し支えないでしょう。

繰り返しになりすが、膝関節内の状態は現状維持になるので運動療法や体重の管理を行なうことが必要です。これらは膝の手入れをするのに必要だという見方を持って今後とも取り組んでいきたいものです。