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がん家系って本当!?がんは本当に遺伝するの?

「うちはがん家計だから」というのを聞いたことがありますか?

恐らく言った人は、自分の親や親族の複数が何らかのがんにかかっているので、自分も親からの遺伝でいずれはがんにかかるだろう、という意味なのでしょう。

しかし実際にがん家系ってあるのでしょうか。がんは本当に遺伝するのでしょうか。

簡単に解説したいと思います。

一般的に遺伝性のがんは実際はわずかだが、乳がんは別

日本では2人に1人ががんにかかると言われています。

簡単に考えると両親のうちのどちらかががんになる計算ですね。親戚も合わせると親戚合計÷2=がんにかかる人数の計算になります。日本人にとってがんはポピュラーな病気なのですね。

これだけ考えても、親族に数人がんを患った人がいたとしても”がん家系”と決めてしまうのは早計だというのは分かると思います。がん家系というのはあくまでも自分の感じ方の部分が大きいわけですね。(数字のトリック)

◆医学の面から考えてみましょう。

例えば大腸がんは日本での罹患する割合の大きいがんの一種ですが、遺伝性のがんを認められるのは5%のみの人です。なおかつ遺伝性のがんを発症される方には以下の特徴があります。

  • 若くしてがんに罹患した方がいる
  • 家系内に何回もがんに罹患した方がいる
  • 家系内に特定のがんが多く発生している
  • 家族や親戚内で上記のような仕方で罹患するのは比較的稀なケースではないでしょうか。もし上記の条件が全て揃っているのであれば確かに注意は必要です。

    ※ある種の大腸がんは遺伝性が高いものがあります。

    ◆別のケースは乳がんです。

    実際に母親が乳がんになっているとリスクが二倍、母と姉が罹患していると妹のリスクは四倍になると言われています。遺伝性の乳がんは罹患する年齢が低いのが特徴です。

    遺伝的にBRCA1/2(がん抑制遺伝子)に変異のある場合はがんを罹患するリスクは高まりますが、割合には幅があり、日本人ががんになる”二人に一人”よりも幾らか高い値を示しています。この場合、卵巣がんを発症するリスクもあります。

    ただし、これらは統計結果を示すものであり、数値自体は必ずしも各個人の健康を保証/脅かすものでないことを覚えておくべきです。

    もし親族にがんを発症した人がいるならば、同時に考えるべき大切な点があります。

    食習慣や生活環境が酷似していることも発症の原因となる

    がんにかかる大多数の要素は遺伝的要素は大きな割合でないことが理解できました。では冒頭で述べた「がん家系」というのは一体何なのでしょうか。

    遺伝的要素とは別に挙げられる大きな現任の一つが「生活環境」です。大多数の家庭は成人するまで家族で共に暮らし、同じものを食べ、同じ家に住みます。

    食生活や環境的要因が、がんの大きな原因になることは医学的に証明されています。子どもも成人まで育った環境で、知らずのうちに食生活などが形成されています。

    良い習慣であれば健康にはプラスに働きますが、逆もまた然りです。「食は人を造る」と言われるように、家族の食生活がその後の健康に長きに渡り影響を与えることは事実です。

    もし育った環境での食生活が良いものでなけけば、自分できちんと自覚して改善しないかぎり、親の代が罹患したのと同じ病気にを引き起こす可能性は高まるでしょう。

    まとめとして

    確かにある種のがんは”遺伝性”が認められるものもありますが、個人のライフスタイルで罹患する確率をできるだけ下げることは可能です。

    結論として、厳密に”がん家系”と言える人は本当には少ないということです。今や日本は二人に一人ががんになる時代、いわば”がんの国”なのです。

    かなり多くの人が、がんを発症する可能性があるのです。

    それで、データがどうであれ、大きなストレスを溜めないことや、食生活を含め健康的なライフスタイルを送ることは、がんにかかりにくくするのに役立つので、あきらめずに実施したいものです。
     

     - その他雑記

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