寝室

睡眠不足だと免疫力が下がり、疲れやすくなったり風邪を引きやすくなるのは周知の事実です。例えば仕事が忙しく残業続きの時、風邪を引いている同僚を横目にしながら「最近あまり眠れてないのかな」と感じるケースは多いですよね。

人によっては寝不足になると歯茎に影響が出る人がいます。元々歯周病を抱えている人が、普段は問題ないのに免疫が下がると歯肉炎になるのは、弱い部分が顕著に出やすいからです。[参考情報] 歯肉炎を治す方法

睡眠の質がマイナス面での影響を及ぼすのは、生活の実際の経験ですぐに分かると思います。では睡眠時間を十分に摂ることはどのように身体にとってプラスになるのでしょうか。質の良い睡眠を確保する上で何が助けになるでしょうか。

簡単に解説してみましょう。

睡眠は身体の回復とともに細胞も修復される

まず睡眠時には身体を十分に休めているので、自然と回復機能が作用します。実は睡眠時に回復するのは体力だけではなく、細胞レベルで行われているのです。

睡眠時に(ノンレム睡眠時)成長ホルモンが産出されます。成長ホルモンの分泌(大人でもされます)と共に損傷した細胞を回復させる働きがあります。

加えて寝ている間に身体の免疫に影響するホルモンが分泌されてゆくので、人は寝ている間にも体内では活動を続けているのです。またホルモンの種類によっては睡眠時に産生して目が覚めると分泌が低下されるものもあります。

特に女性の方は、規則正しい睡眠の習慣が肌のターンオーバーを促し、ニキビや肌荒れを防いでくれるので、とっても大切です。[参考情報] ニキビを治すため良質の睡眠を摂る3つのコツ

これらの点を考えると睡眠は単に身体の疲れを回復させるだけでなく、免疫力を高いレベルに保つのに必要不可欠なのです。では質の良い睡眠を確保する上で何が役立つでしょうか。

快適な睡眠を助けるポイント

質の良い睡眠を確保するためには・・

  • 睡眠を中心とした生活リズムを送る
  • 入浴時にはゆっくり湯船に入る
  • 夕飯は睡眠の3時間前には済ませておく
  • 寝る前に仕事上のメールチェックを控える

これらは必須です。
◆睡眠を生活の中心とする
健康的な人の睡眠時間は平均7~8時間と言われています。つまり一日の三分の一は睡眠時間に充てているわけです。まれに「1日3時間でも大丈夫」と仰る方がいますが、例外的な部類なので大多数の方は平均的な睡眠時間が必要です。

睡眠を生活の中心をするためには十分な時間の確保に加えて時間帯も大切です。俗に言う「睡眠のゴールデンタイム」は夜の10時から深夜2時までの4時間とされています。

実は成長ホルモンは睡眠の開始時から3時間が分泌が一番多く、その後の時間は少ないのです。誰が睡眠時のゴールデンタイムを提唱したかは定かではありません。しかし朝の6時起床を健康と言われる8時間睡眠を逆算すると、夜の10時になるので、きっとこの時間帯なのでしょう。

現代型の生活を送っている人にとって10時に就寝するのはあまり現実的ではありませんよね。夜の12時前に寝れていれば十分でしょう。

◆遅くまで仕事をしていると寝付けない理由
睡眠不足に悩まされていた知人の経験です。

仕事の関係で夜10時に終わって家に帰り、12時には床に就けるのになかなか眠れません。理由は簡単です。頭が仕事モードのままなので緊張しており眠れないのです。

人は仕事をして集中していると、交感神経が活発になり、緊張状態になります。これ自体が悪いわけではありません。交感神経が活発になるとエネルギーを出すので精力的に仕事に打ち込み集中できるようになります。

しかし夜の10時から12時の2時間だけでは交感神経が優位だった状態を睡眠モードに素早く戻すのは難しいでしょう。帰宅後夕飯を食べてしまってはなおさらです。

それで一日の生活の中で終業時~睡眠開始時は大切な時間です。緊張した神経をリラックスさせて副交感神経を優位にさせるには最低でも3~4時間は必要です。

先に挙げた食事の時間帯やお風呂にゆっくり入るべきなのは、身体をリラックスさせて、いわば睡眠のための助走期間とも言うことができます。

◆仕事のメールチェックは朝行う
これも同様の理由です。
仮に自宅であっても職場のメールチェックは仕事の一部なのです。

仕事の内容のメールを見ると脳は「仕事だ!」と作用するので緊張とともに頭が冴えてしまいます。私自身、何度となくこの習慣のせいで睡眠時間を削ったことか・・

逆にメールチェックを早朝にすると頭が冴えるのでプラスになります。

◆眠りの周辺環境もチェックする
これ以外にも寝具を見直してみることができます。布団と枕は快適に深い睡眠に入れるかどうか関係しているのです。掛け布団の重さや材質、枕の首の高さの位置などちょっとした点ですが、直接眠りの質に関係しているので、できるだけ質の良い物を取り入れたいものです。