色々な職業

先日NHKのニュースを見ていたところ、歯周病にかかりやすい職業があることが、大学の調査で明らかになったと報じられていました。

調査の内容は・・

  • 岡山大学による
  • 男性のみ
  • 約2,800人(調査の母数としては大きい)

歯科検診を実施した当初は歯周病が見られなかったものの、5年以内に約3%の人が重い歯周病にかかったそうです。単純計算すると80人あまりになります。わりと多いですね。

調査結果の歯周病にかかりやすいタイプの職業別データが興味深かったので、独自に分析してみたいと思います。ご自身の職業や仕事の状況と照らし合わせて虫歯予防にお役立てください。

長時間労働や休憩が取りづらいと歯周病になりやすいようだ

職種グループの中で重度の歯周病率が平均以下だったのが「専門的・技術的職業」で、

営業や小売店などで働く「販売」の職種は、「専門的・技術的職業」の2.39倍、工場などに勤務する「生産工程・労務」は2.52倍、さらにトラック運転手などの「運輸・通信」は2.74倍 [引用元:NHK]

という結果でした。

先に挙げた「専門的・技術的職業」には教員や技術者が含まれているのは興味深いです。差別をするわけではありませんが、ある程度の教育レベルの層の方たちは比較的、歯の健康にも注意を払っているとも読み取れます。

一方、販売職の方はシフト制の勤務形態だと、仕事の時間帯が朝晩変動的だったりして、健康管理に支障が出ることもあるでしょう。決まった時間に休憩を取り、歯磨きができているか日頃の習慣をチェックしてみましょう。

◆運輸・通信関係が一番多いのは?
特に、運送業関係の仕事が一番歯周病になりやすいというのは興味深いです。長時間勤務に加えてきちんとした休憩時間が取りづらいと、歯のケアもしずらいのでしょうか。

高速道路を走るトラック

イメージとしては、長距離を運転されているトラック運転手の方々だと、朝晩逆転したり、生活リズムも一定ではないと歯の健康にも影響があるのは否めません。

運転中の食事は外食やコンビニ弁当、あるいはカップ麺といった手軽に食べられる物になりますよね。なおかつ長距離運転の眠気を払うための缶コーヒーも糖分が沢山入っていて歯には悪そうです。

健康的な歯を維持するためには、朝昼晩の食後にきちんと歯磨きをする必要があります。しかし公道や高速道路を長距離運転していると、決まった時間に歯を磨けるのでしょうか。徹底した歯磨きの回数が少ないと歯周病にかかるリスクは上がります。

確かにコンビニやサービスエリアのトイレで歯を磨いているトラック運転手を私は見たことがありません・・(たまたまでしょうか?)

男性の調査結果というのが興味深い理由

個人的に興味深いと思ったのが、この調査が男性のみのデータを挙げている点です。なぜなら歯の疾患は性差があり、男性の傾向としては悪化するまで歯科に行かない傾向があるのです。

[関連情報] 男女別に見る虫歯の違い

一般的に、虫歯や歯周病は女性の方がかかりやすい特徴があり、なおかつ健康に対する意識が高いように思えます。一方、男性は虫歯にはなりにくくも、放っておく傾向があるようです。

私も含めて歯医者を受診したがらない一番の理由は「今、仕事が忙しいので面倒くさい」ことです。通い出すと、週に一回30分程時間をとられて、2ヶ月くらい続くので、何とか我慢してやり過ごしたい気持ちになりますよね。

少しずつ先延ばしになり・・ついに我慢の限界まで達して歯医者にいく方もいるようです。

もちろん歯周病は性差よりも「普段どれだけきちんとケアしているか」が重要なので、歯周病が重症化しやすい職種は、事業所ごとで歯周病の予防に努めるようにしてゆく必要がありますね。

最低でも一年に一度は虫歯と歯周病の検査を受けるようにしましょう!