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数字で見る!日本人がスギ花粉症になりやすい理由とは?

日本全国で約4人に1人はスギ花粉症にかかっていると言われています。

なおかつ花粉症の患者さんは増加傾向にあり、現段階では中年層の人がかかっている率が多いだけでなく、若い人でも花粉症になる人も少なくありません。

実はスギ花粉症は日本独特の”国民病”ともいえるものなのです。今回はなぜ日本人がスギ花粉症になりやすいのか詳しく解説したいと思います。

今回は数字のお話しです。
 

スギの木という物理的原因が一番大きい

花粉症の代表格といえるのがスギ花粉です。

地方に住んでいるとすぐに理解できますが、山の方を見るとスギの木が一面にびっしりと生えそろっています。これが花粉症になりやすい一番の原因です。

日本は戦後の時期、復興のために大量の木材が必要になり、植林という方法が政策として採用されました。(海外だと多くの地域がレンガで家を建てるのですが、日本では木造住宅がメインです)

林野庁のデータを紐解くと面白い事実が浮かび上がります。

全国の森林面積における天然林は半数を超える程度で、残りの約4割は人工林です。人工林の中で半分近く(森林面積全体の5分の1)がスギの木なのです。(スギ・ヒノキを合わせると全体の28%にも及ぶ)

[参考資料] 林野庁: スギ・ヒノキ林に関するデータ

誰もが知っているように日本の国土において一番面積が大きいのが北海道です。(全国のうち約22%の割合を占める)しかし北海道はスギの人工林面積割合が0.6%なのです。

分かりやすく解説すると・・

北海道と沖縄を除いた森林面積におけるスギ人工林面積の割合は約23%になります。こう考えるとかなり高いのが分かりますね。

しかし多くの人が都市部に住んでいるので、近所にスギの木はないから関係ないと考えるでしょうか?実際スギ花粉の飛散距離は数十キロから300km(東京から名古屋の手前辺りの距離)なので、物理的にスギ花粉から逃れられる地域は沖縄と北海道くらいでしょう。

簡単に言うと、スギ花粉の最大の原因はスギの木なのです。

さらなる証拠として、海外生活をしている人は花粉症になりません。私も日本に住んでいるときは散々花粉症に悩まされましたが、現在はピタッと止まり、春の時期も花粉症のこと自体忘れてしまう程です。

物理的に花粉を避けるのが一番の対処方法

対処法はやはり物理的に花粉を避けるほかありません。
花粉症の時期は特に・・

  • マスク、必要に応じてゴーグルをする
  • 家に入る前に服に付着した花粉を落とす
  • まめに掃除機をかける
  • 鼻うがいも試してみる
  • 飛散量が多い日は外出を控える
  • などなどです。

    日本に住んでいるかぎり、多くの方にとってスギ花粉症は避け得ないものです。耳鼻科に行って薬を服用して対処しつつ、花粉と遭遇しない環境を保つことで、症状をできだけ抑えたいものですね。
     

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