プール熱(咽頭結膜熱)の症状と二次感染を防ぐ
昔は子どもたちにとって夏といえばプール!と言うほど楽しみにしていましたが今はどうなんでしょうか。(私はあまり好きではありませんでした・・)
夏場の時期にプールで泳ぐ子どもたちが多いので注意したいのがプール熱(咽頭結膜熱)です。重症化することが少ないのでさほど心配はありませんが二次感染を引き起こさないようにする必要があります。
プール熱というのは正式には咽頭結膜熱を指します。ここでは原因と二次感染の予防について簡単に解説したいと思います。
咽頭結膜熱の原因はアデノウイルスによる感染
アデノウイルスと言うのは一年中活動しています。日本では特に真夏の7・8月の時期に活発になります。ちょうどこの時期にプールに入って感染するのでプール熱と呼ばれていますが主な原因は飛沫感染です。
※塩素濃度が基準に満たないプールも感染源です。
正式名称の咽頭結膜熱の名前の通り咽頭炎・結膜炎、そして発熱が主な症状です。他には風邪に似た症状が出てきます。発症の大半は幼児で、小学生の年齢でも感染することがあります。
症状がひどくなければ自然に回復してゆきますが経過観察をしっかりと行って必要に応じて病院を受診することをおすすめします。少ないケースですが肺炎にかかることもあるので注意が必要です。
一般的には重症化することはないので小児科(あるいは眼科)に行って対処療法を施して終わりになりますが、気になるのが二次感染の存在です。
家庭や学校で二次感染を防ぐ
子どもをお持ちの方であればご存知かもしれませんが、咽頭結膜熱は学校保健安全法の第十九条(ト)出席停止の期間として「主な症状が消えてから二日を経過するまで」と定められています。
つまり快方に向かうまでは登校できないことになります。じっくり家で休むことにしましょう。それと共に自宅待機期間中も他のきょうだいに感染しないようにする必要があります。
例えばタオルの共用はしないことや手洗いを徹底します。目をかいたり涙を拭う時もできるだけティッシュなどを使い直接目で擦らないようにします。
家族の誰もが触れる部分、ドアノブなどは定期的に消毒するようにします。咽頭結膜熱は数日で快方に向かいますが、原因となるアデノウイルスは咽頭や糞便を通じて一定期間放出されるので二次感染の恐れがあります。
咽頭結膜熱は重篤な症状には至らないものの感染力が強いので、かかってしまったら他のお友だちに感染しないように十分な配慮が必要です。
関連記事
-
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と扁桃腺の関係
ここ最近気になっているのが睡眠時に呼吸が止まることです。熟睡している時、急に苦し …
-
歯肉炎を治す方法(※予防も)
歯周病の中でも第一段階に相当するのが歯肉炎です。そのまま放っておくと歯槽骨にまで …
-
酒さ(しゅさ)様皮膚炎の原因と治療法
私の身内で冬の乾燥した時期に突然目の周りと頬の上の部分が赤らんできて痒くなってき …
-
セデンタリー症候群とは?仕事中にできる対処法
「座りすぎの弊害」というのをご存知でしょうか?これはセデンタリー症候群と言ってデ …
-
油もので腹痛になるが下痢ではない、その理由とは?
最近、不思議な症状に悩まされました。 油を多く使ったラーメンを食べたところ、ちょ …
-
つばを飲み込む時に喉がつかえる感じがするのは?
最近つばを飲み込む時に喉に何かがつっかえている感じがしてなりません。意識してつば …
-
膝のぐらつきを抑える方法
最近歩いていて膝がぐらつくと感じることはありませんか。 膝のぐらつきには様々な理 …
-
全身性エリテマトーデス(SLE)と精神障害の関係
私の友人で昨年から言動が普段の様子とは異なることが多くなった人がいます。周囲から …
-
ナノイーなどの空気清浄機は花粉症に役立つか?
花粉症の時期になると外出時だけでなく家にいる時も何とか花粉症の症状が出ないように …
-
新五月病(六月病)と五月病の違いと治療方法
以前は学校を卒業した新入社員がゴールデンウィーク開け頃になると何にもやる気がなく …
- PREV
- 夏の時期にピークを迎える手足口病に注意
- NEXT
- 本当に大丈夫?右脇腹の痛み-実は様々な原因がある